理系難関大志望者ならこれを一読すべきだと思う

ちまたで流行っている学習管理型予備校ですが、そのほぼすべてが薄っぺらいと思ってしまうくらい、合格に向けた諸要素がガッチリとまとめられている本です。

予備校というのは高校の補完的存在であるので、本来であれば高校が生徒に対して、このようなバックアップを行えば一番よいのだろうとは感じています。あくまでも予備校は補完的存在。それを十分わきまえ、それに追随すべきと考えているからです。

ただし、各学年200人を超えるような高校では実現が難しいのが現実でしょう。限られた人員の中で、勉強だけではない様々なものを生徒に育ませていかなければならない教員の役割というのは計り知れない負担がかかっているものと思います。冷静に考えれば、本来、高校は義務教育ではないのですから、授業以外のものは自由でいいのではないかとも感じますが、社会的な意義を持っている高校という存在ですから、それを放棄できないのだと思います。といいますか、全国の半分の人口を占める全国各地の地方、その各地の公立高校はみな同じカリキュラムなのですから、岩手だけ、自分の高校だけという訳にはいかないですよね。そういった歴史的な組織的な兼ね合いもあり高校というのは実質義務教育の場となっているように感じます。

したがって、大規模校では難しいような気がします。ですから、県内各地で定員割れを起こしている高校から順に、試験的な取り組みとして行われてもよいのかもしれません。それが各地の進学校に波及するという逆の経路こそ、今必要とされているかもしれません。

大都市圏では一旦、小学4年生から6年生の間の3年間、その後の人生をかけた勉強をします。それが中学受験というもの。確かに中学受験は一部の人たちではありますが、中学受験組みではない人たちは中学1年生から3年生の間に偏差値70前後の公立高校入試に向けて死に物狂いで勉強します。仮に偏差値70を超える公立高校に届かなかったとしても偏差値60台の公立高校もごろごろと存在します。

このようにして、私立中学入試・公立高校入試それぞれが異なるタイミングで鍛え、高校生になり、偏差値70前後のカリキュラムを享受して大学受験を迎えます。そんな生徒たちと全国各地の大学入試で相まみえて勝たせたいのであれば、生徒の才能に頼る今の構造では限界があるように感じます。

部活と同じですよね。頭使って練習量を確保した方が勝つのです。なぜ、勉強だけ期間限定で気分が上がったときだけするべき内容なのか、不思議に思いませんか?それは、「時期がきて頑張れば(県内なら)うまく」そんな風潮をつくった大昔の県内塾業界のせいです。すべての民間企業は生徒数と売上高を最大化するのが最優先。その手法に甘い言葉はどうしても必要だったということですね。とても残念な歴史的背景だと感じています。

だからこそ、人物評価の推薦入試に可能性を見出すというのは方法としては考えることはできますが、そもそも高校で学ぶ内容というのは大学へ入るための素養の部分。大人であれば教養。その差は面接や小論文、資料作成に滲みでてくるのです。推薦入試は当然にすべての高校生がもっている手段の1つな訳ですから、大都市圏の鍛えられた生徒たちが推薦をしないなんてことはないのです。事実、大都市圏では推薦入試が大流行です。

それにしても、この本の塾長、完全に天才型ですね。天才型の塾長が生徒に寄り添うとこうなる訳です。岩手県内で存じ上げているのは今のところ盛岡に2名のみです。盛岡で勉強されている方であれば、ご紹介はできますね。

それでは、今週もよい1週間になるよう努力していければと思います。

個別指導塾 生徒派http://www.seitoha.net/出版

プランブロック式 戦略的学習計画法