超少子化の状況の岩手県について

現在40歳代である1980年岩手県の出生数は19,638人

それに対して2022年岩手県の出生数は5,788人

対比は29.5%全国ワースト2位

全国平均が48.9%であることも異常なのですが、更にそれをも凌ぐ減少です。

このままでは子供がほとんどいない県になってしますね。超高齢化が超少子化の表面化を隠してしまっていて、人口の減少が少しずつにしかみえない。

教育は他業種相手だとお金にならずに見向きもされない業種なのですが、お金ありきだと高齢者・関係人口に目が向き、そのすべてが今の経済を回すための施策へとなる訳です。しかし、そのツケが教育や子供に回され超少子化へ陥って、最終的には地域が丸ごと消滅しかねない状況になっています。

こうなってしまうと、高校までは我慢して地元で生きるけど、高校を出たら大都市圏に行く!なんて昭和初期ばりの立身出世の時代に逆戻りになりますね。その当時は子供が沢山いて長兄が家を守るみたいなこともできましたが、今は世帯が丸ごと移動するでしょう。勉強を頑張らせる動機が岩手を出るためなんて切ない状況にさせないでほしい。。

さて北上市だからこそ、まだこんなことをかろうじて議論できますが、これは全国各地で起こっていることで、入試の倍率、ひいては大学受験合格数どころの話ではないのです。商業的に進路指導的に大学は崇高なものとして取り上げられることは多いですが、大学は選ばなければ簡単に入れます。推薦入試が多いのはそのためです。試験なんてほんとはいらなくて喉から手が出る程、大学は生徒を確保したいのですね。もっともらしく綺麗に募集要項を書き上げるとあのようになるのです。だからこそ、選んで入れるようになる必要がありますし、数十年後には結構な大学は消滅しているのは上記の統計からみても明らかなのですから、数十年後も残っているような大学にしておきたいですよね。

ちなみに、私も1980年前後の世代ですが、同年代や上の世代の方など様々な立場の方とお話しをすると、公立進学校否定派は少なくないようです。塾の先生、学校の先生にもいらっしゃるくらいなのです。それを知ったときは価値観はやっぱり様々なんだなと思いました。よくよく考えれば、その当時は選択肢なんてなくて、そこに入るくらいしかなかっただけのことだったのかなと思い返しました。

冷静に考えてみると、40歳前後の私たちの当時を環境を振り返って否定するのであれば、本質的な構造は数十年前と変わっていない今の公立進学校に現代の子供たちが入ろうとするか?入れようとするか?

そして、工夫を重ねている私立の進路指導の方が柔軟で、ボリュームゾーンである大半の生徒にとっては進学先は大差ないとなったら、どちらを選ぶかは明らかで、それが実際の行動となり、数字となって表面化しているのが今なのです。

数字といえば、今生まれた子供の40年後を迎えたとき、同じ減少率だったら40年後の出生数は1,707人。もはや岩手は環境資源の管理、産業だけが点在する資源機能利用のみに活用される地域になるかもしれません。